前年度に損切りしていると、次年度で投資額へ回復しても税金がとられてしまうという今の制度はひどいですね。
株などと同じように多年度における損益通算を認めるべきです。
本当に損益通算認めて欲しいです。2017年末や2018年から初めた方は、損切りや不利な状況での通貨交換もしているように思います。
横からですかちょっと用語の説明を。
お二人の言っていることは、過去に出した仮想通貨による損失を、その後に出した仮想通貨による利益と
年をまたいで相殺してほしいということだと思います。
こういう取扱いを税金の計算では
損失の繰越控除と言います。税金の計算は単年度ずつ計算するのが原則ですが、事業をやっているような場合は短期的な損失を長期的な利益でカバーすることがあり、単年度損益だけ考慮するのは不公平であるため、損失の繰越控除が認められています。
わざわざこれを解説するのは、お二人のいう損益通算という単語が、税金の計算ではすでに別の意味があるからです。
税金の計算で
損益通算とは、
同じ年中に生じた給与や年金の所得(ざっくり儲けとか利益という意味です)と、不動産賃貸や事業によって生じた損失を相殺することを言います。相殺されると所得が減りますので税金も減ります。
こういう取扱いが必要になるのは、税金を公平に課するという観点と、所得にも種類があって収入ごとに税金を担える能力も違うという観点などから、個人の所得を10種類に区分しているという前提があるからです。区分された所得は、利益が出るか損失が出るかを別々に計算します。とはいえ最終的にすべて個人一人の儲けでもあるので、一部の区分で生じた損失は、他の区分で生じた所得と相殺できるようにしている。これが損益通算です。
まとめるとこんな感じです。
損失の繰越控除は事業などによって生じた損失を、年をまたいで相殺すること。
損益通算は同じ年中に別々の所得区分で生じた所得と損失を、区分をまたいで相殺すること。
ちなみにこれは総合課税という方法が適用される他の所得の話で、仮想通貨の所得は現状どっちの適用も受けられません。
分離課税ができるようになるとまたちょっと変わります。
仮想通貨の税計算の話題でしばしば見られる誤解なので解説しておきました。